ふるさとだより


両陛下の生き方から学ぶべきもの

第125代明仁天皇陛下、美智子皇后陛下の侍従長として10年半にわたってお仕えされたのが渡邉允(前侍従長)
氏です。10年半を振り返った文章があったので、紹介します。

≪私が十年半お仕えしてきた中で、両陛下の生き方から数多くのことを学ばせていただきましたが、
特にここでは二つのことを挙げたいと思います。
一つは、決して物事を蔑ろにしたり、いい加減にしたりなさらないということです。
陛下のご公務の一つに、閣議で決まった法律や条約の批准書などを認証なさるという国事行為があります。
閣議が終わると内閣の事務官が分厚い書類を入れた箱を持ってくるのですが、陛下はそれをすべてご覧になって、署名や捺印をされるのです。
形式的な行為と思われるかもしれませんが、その膨大な書類一つひとつにきちんと目を通され、分からないことがあると質問なさることもあります。
どんな小さなことであってもその一つひとつのことに時間とエネルギーを費やし、きちんと向き合って誠実に対応される。
両陛下のその姿勢は多くの外国人にも強い印象を与えています。
昭和六十二年、両陛下が皇太子皇太子妃の時に、アメリカをご訪問されました。
そこで両陛下のお世話をしたアメリカの儀典長が後に出版した自身の回想録の中で、次のように書いています。
「両殿下は、レセプションではゆっくりと人々の間を歩かれて、 顔を合わせた人と表面的な挨拶ではなく
 本物の会話をなさっていました。
 質問をしては、その答えに実際に聴き入っておられ、 人々が群れ寄ってくるのにも気がつかれないようでした」
「ワシントンのホスピスで、 妃殿下が老人の一人ひとりに示された優しさに 心を打たれました。
 実はこの時だけは仕事中に涙が出て、 止めるのに苦労しました」
常に本気で質問をなさり、本気で話を聞いておられる。私自身、両陛下のこの姿勢には感動を禁じ得ませんでした。
もう一つは、非常に勤勉でいらっしゃるということです。
那須の御用邸にご静養に行かれても、必ず近くの農家を見に行くとおっしゃって、農家の人々を激励されています。・・・どこに行ってもぼんやり休むということは決してありません。

ご公務にまい進される陛下の根底になるものーそれは「国民のために」という思いに他なりません・・・・≫

このようなお姿は、国民はもっと知るべきだと思います。機会があったらまたお知らせしたいと思います。

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