ふるさとだより


“ピンチはチャンスだ”の感動秘話

日本一視察が多いスーパーマーケットとしていま脚光を浴びている「ハローデイ」。
“アミューズメントフードホール”という名の通り、内装や商品のディスプレイに工夫を凝らし、
福岡県を地盤に49ある店舗の中で同じような店舗は1つとしてないといいます。
倒産寸前の状態から、現在グループ全体で約790億円の売り上げを挙げるまでに発展させてきた
2代目社長の加治敬通氏が語った「逆境を乗り越える魔法の言葉」の秘話があったので、紹介します。

≪ハローデイ経営理念の1番目は「より多くのお客様に感謝する会社」とあって、会社をよくしていく過程で
この理念の浸透にも力を入れてきました。私は体験しているから分かりますが、従業員にはいくら口で説明しても、悲しいかな他人事でしかないから分からないんです。
ではどうすれば思いを伝えることができるかといろんな研修に参加した上で、これはと思うものをベースに研修をつくりました。
「お元気様研修」といって、5つある経営理念をベースに2日間かけてやるんです。
例えば感謝について「皆さんにとって感謝の原点はどこにありますか」
という感じで問い掛けます。
いろいろと答えが出てきますが、答えは両親ですと。
「両親に感謝できない人が 何で赤の他人のお客様に感謝できるんですか。 絶対にできません」
というかたちで入るんですよ。
それから研修では普段私たちがよく使う言葉についても伝えています。
その中の一つに「ピンチはチャンスだ、ありがとう」
という言葉が必ず出てくるんです。
例えば誰かが私にボコボコに怒られて落ち込んでいると、皆が寄ってきて、
「よかったなおまえ、おめでとう。 チャンスじゃないか」と言って励ます時に使うんです。
このことを理解していただくには、火事事件についてもお話しする必要があって、
実は平成8年元旦の午前1時にお店が燃えたんですよ。
そのお店というのは20数年ぶりに出したばかりの後藤寺店という新店で、これが大当たりして
会社の経常利益の3分の2の利益を出していたんです。
その夜、除夜の鐘を聴きながら営業報告を確認し終えてやっと一息ついたところで、電話が鳴り響きました。
電話口から上ずった声で、
「火事です。後藤寺店が燃えています」と聞こえてきた瞬間、もう真っ青になりました。
すぐに車に飛び乗ったのはいいのですが、頭の中は悪いことばかりが次々と浮かんでくるものですから、
寒さではなくて怖さで震えが止まりません。
その時に私の好きな「ピンチはチャンスだ! ありがとう」
という清水英雄先生の詩がふっと浮かんできたので、それを必死で唱え始めたんです。
「つらいことがおこると/感謝するんです/
 これでまた強くなれると/ありがとう/
 悲しいことがおこると/感謝するんです/
 これで人の悲しみがよくわかると/ありがとう/
 ピンチになると感謝するんです/
 これでもっと逞しくなれると/ありがとう/
 つらいことも悲しいこともピンチものり越えて/
 生きることが人生だと言いきかせるのです……」

車内での40分間、私はその詩を大声で繰り返しました。
店に着いた時にはゼェゼェいって喉がかれていたので、店に向かって歩く間は
「ピンチはチャンスだ/人生はドラマだ」と小声で何度も呟いていました。
すると私を見つけた店長がバッと走り寄ってきて
「すいませんでした」と大声で謝ってきました。
その時私の口から出てきたのが、
「店長大丈夫や! 改装費1億か2億かかっても、 君ならまた取り戻せるやろ」
という言葉だったんですよ。
私は基本的に怖がりだし弱虫だから、あの詩を口にしていなければ、
きっと店長をボコボコにしていたと思います。
だからその店長はいまだに言うんですよ。あの時は半殺しまでだったら我慢しようと覚悟をしていたら、
思いもよらない言葉を掛けられて、嬉しくて嬉しくて涙が止まらなかったと。
この話には後日談がありまして、そのお店がオープンした時の売り上げというのが1700万円でした。
これはスーパーの売り上げとしては驚異的な数字なんですよ。
ところが火事の1か月後に再オープンした時の売り上げが何と2300万円だったんです。
オープン時の売り上げをクリアするっていうことは本来ありえないことなんです。
ですから「ピンチはチャンスだ、ありがとう」というのはここからきているんですよ。≫スゴイ話です!

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