ふるさとだより


母と娘に起こった奇跡

遺伝子研究で世界をリードする第一人者、筑波大学名誉教授の村上和雄氏。
「私たち人間の身体は、 約60兆個の細胞からできている。
 そして、人間が持っている遺伝情報は、 1ページ1000文字で1000ページある 大百科事典3200冊にも匹  敵する。 その中の眠っている0・5%の遺伝子を 目覚めさせれば、人生が変わる」
 50年以上にわたって遺伝子研究を続けてきた村上和雄さんはこう語ります。
・・どうすれば、スイッチ・オンになるのでしょうか・・・。
 以下『スイッチ・オンの生き方』村上和雄(筑波大学名誉教授)より抜粋
          
≪2005年4月に起きたJR福知山線の脱線事故で、順子さんは重症を負いました。
事故発生から約5時間後に意識不明の瀕死の状態で助け出され、病院に担ぎ込まれたときには
自発呼吸も止まっていました。
ご家族は医者に、「もうだめです。諦めてください」といわれたそうです。
しかし順子さんのお母さんは、「まだ娘は死んでいない」と必死に看病されました。
事故から1か月くらいたったとき、お母さんは、たまたま私のラジオの放送を聴かれました。
そこで私は心と遺伝子の話をしており、明るく前向きで「陽気な心」がよい遺伝子のスイッチをオンにして、
生命力を活性化することは十分考えられると語ったのです。
「あなたの思いが、あなたの遺伝子の働きを変えますよ」
という私の言葉に、お母さんは元気づけられ、順子さんの枕元で、
「順ちゃん、順ちゃん、奇跡を起こそうよ」と励まし続けました。
その思いが通じたのですね、意識が戻ったのです。
やがて手を握り返し、言葉を発し、笑うようにもなって、順子さんは1年後に退院しました。
食事も口からとれるようになり、やがて車椅子に乗って私の講演を聴きに来られるほど、元気を回復しました。
医者はその回復ぶりにびっくりしています。
そしていま、順子さんは障害にも負けず、パラリンピック大会への出場を目指して、水泳の本格的トレーニングに励んでいます。
母親の思いと、その娘さんの決心によって、まさに奇跡的なことが起こったのです。
その奇跡の要因は、私の言葉でいえば、「明るい」「前向き」「笑顔」といったポジティブなストレスです。
母と子の間の「陽気な心」が生命力の遺伝子のスイッチをオンにして、彼女を信じられないほどの回復に導いたのです。
遺伝子をオンにするための心構えというものを私自身の体験から振り返ってみたいと思います。
それには、3つくらいの条件があるように思います。
1.高い志を持つということ
2.喜びを多くの人と共有するということ
3.自分たちの仕事が世の中のためになるという、熱き思いや意識を持つこと
もう1つ、「親を喜ばす」という項目を付け加えてもいいかもしれません。ー以下略ー≫

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