ふるさとだより


ぼやき癖は伝染しやすい?

 P1060156『悩んでいた母親が一瞬で救われた子育ての話』平光雄氏・著
前著『子どもたちが身を乗り出して聞く道徳の話』に続く第二弾。
小学校教師として三十二年間の経験を生かした内容で、その中に面白い一遍があったので以下紹介します。

◆親がぼやけば子もぼやく
「ぼやき癖」のついた親がいます。そして、たいていその子もぼやくものです。
たとえば、混雑したファミリーレストランでも「おっそいねー、料理まだできないの!」
「スタッフ、気が利かないねー、ちっともこっちに来ないじゃん!」
とぼやき、スタッフに当たる親の横にいる子の顔はたいてい仏頂面で、そのぼやきに同調しています。
そうした親はきっと家庭でも、テレビを見ながら、新聞を読みながら、電話をしながら
文句を垂れ流してしまっているのでしょう。
こうした「ぼやき癖」「文句癖」は、確実に子どもに「伝染」するものです。
努力不要で、安易にできることであるがゆえに、そして、ぼやいている間は、擬似的な
「元気」さや「活力」が生まれるがゆえに、伝染しやすいのです。
マスコミが流す情報には、文句がとても多く含まれています。不満を煽るような言動も随所に見られます。
「困る」「とんでもない」「ひどい」としか答えられないような、誘導的な問いかけも多く見受けられます。
これらが健全な正義感を育成しているとは思えません。
そんな状況下で過ごす子どもたちなのに、更に親が「文句」の補足をすることが日常なら、
確実に「文句」ベースの人間になってしまいます。
  このように、現代の状況は「文句癖」がつきやすいのだということを親は認識すべきですね。

「むかつく」「うざい」は、だれだってどんな事態にだって言おうと思えば言えるわけです。
見方・とらえ方の問題ですからね。
  嫉妬だって、怠け心だって「文句」に転化して、正当性を纏うことは可能ってことですね。
  その状況に親が拍車をかけてはいけないですね。「文句癖」は、子の一生を損ないますから。
  どんな恵まれた状況になったって、「文句」ばかり言っていたら、主観的には「不幸」ですもんね。

「正義の阿修羅になるな」という言葉もあります。正当性を背負って阿修羅の形相になってしまっては
いけないという戒めの言葉です。

いくら、自分の理屈では正当であっても、それが認められないことを怨み、
大上段に、感情的になって吐き出す人の心も、不幸になるということですね。
そんな子にしてはいけないでしょう。
学級では、いつも新年度に子どもたちに言ってきました。
「意見」と「文句」……この違い分かるかな?
「先生は、一年間、『意見』はいつでも聞く。『文句』は一切聞かない」
そして、つい不平不満を表出した子に聞きます。
「それ、文句?」「聞かないよ、それ」と。
繰り返し、「文句」を制していくと、だんだん文句癖は減っていくものです。放置していたら、増殖します。
親も自ら、「文句癖」に陥っていないか自己モニターしましょう。
  そして、思いあたるなら断ち切るべきです。
  親の独り言だって、子どもは驚くほどよく聞いているものです。
  子どもに「ブツブツ」を感染させないようにしましょう。

 

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