ふるさとだより


9歳で失明し、18歳で聴力も失った人

こんな逆境におかれても大学教授になられた方がおります。
福島 智氏(東京大学教授)です。以下に氏のインタビュー記事を紹介します。

《大学受験で英語の勉強をしていた時に、サマセット・モームの言葉が出てきて、いいなぁと思ったんです。
「人生における最大の悲劇は、人が死ぬことではなく、恋をしなくなることだ」
モームがどういう意味合いでこの言葉を残したのかは分かりませんけど、ここでいう恋は、何も恋愛のこと
ばかりじゃないと思うんですね。
人生で何かに夢中になること、何かに憧れを抱くこと、何かを好きになること、
そういう気持ちがすごく大事だということを説いているように私は思います。
──智さんは、盲ろうの身で世界で 初めて大学教授に就任されました。
  そのご体験から、困難を乗り越えて人生を切り開いていくには何が大事だとお考えですか。

私は、人生で大事なことは、自分を主語にして生きることだと思っています。
私たちはともすると、周りの人や社会、自分以外のものの圧力で自分の生き方を決めてしまうことが多いですよね。
他人がああしようと言ったから自分もこうしようとか、人がそれはよくないと言ったら、やっぱりやめておこうとか。
ところが私は目も耳も不自由になったから、自分が参照すべきロールモデルがなくなったんです。
ヘレン・ケラーという素晴らしい人物はいるけれども、遠い国の昔の方なので、自分とはいろんなことが違う。
けれどもさらに考えていくと、そもそも自分の人生というのは自分自身で生きていくものであって、
誰か他の人に代わりに生きてもらうものではありません。
だから何をやっても構わない、自分を主語にして生きていくこと、自分で人生をデザインしていくことが大事だと。
そうすれば辛くても納得がいくし、諦めずに歩き続けることができると思うんです。
仮に、失敗しても、その時にまた考えればいいと思い直したんです。》

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