ふるさとだより


コツコツ続ける

詩をつくり続けることと、自らをつくりあげること。
この二つを生涯貫かれた詩人・坂村真民氏。
その弛まぬ努力によって、多くの人の心に火を灯す詩を世に遺してくれました。
詩作を支えた真民さんの日常生活をご息女さん(西澤真美子氏)が話した記事を紹介します。

《詩一筋の生活というのは、言ってみれば一日の生活すべてが詩に向かっていたということです。
それも父は何事においても徹底していました。
「自分は天才ではないのだから、少しでも長く生きて、少しでも多くの詩を書く」
と口にしていた父は、食べる物にしても美味しい物ではなく、体によい物を食べていたのです。
本当にすべてが詩に向かっていた姿からは、耳を澄ませば「コツコツ」という
音が聞こえてくるのではないかと思ったくらいでした。
ただ詩を書く。
コツコツと。
おそらくある一定の期間だけでよいというのであれば、こうした生活を続けられる人もいるかもしれませんが、
これを一生続けるというのは本当に難しいことだと思います。
父には土曜日も日曜日もありませんでした。
お正月はと言うと、一年の始めだからともっともっと精進しようとするほどの凄まじさがありました。
ただ、その厳しさを家族に求めることはありませんでした。
父は自分のことはすべて自分でするという生き方を貫きとおした人でもあったのです。》
 

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