写真は昨夜の随身門前の様子です。タバンカ祭(火祭)は例年9月12日と14日の夜に、15日の大祭の前夜祭として行なわれています。応安3年(1370)に大宝寺別当坊の賢了院が出火した際に、畳と鍋蓋を使って火を消し止めたという故事が起源になっています。
この祭りは別名“冬瓜(とうがん)まつり”ともいわれ、午後7時より、開始の祝詞奏上が始まります。冬瓜とご飯を神前に献上し、祝詞が終わると、冬瓜とご飯を盛った盃を載せた鍋蓋は、拝殿前に放り投げられます。この時砕けた盃の破片を拾った人は、病気をしないといわれ、参詣人が競って拾います。その後、太鼓の音と共に、松明(たいまつ)に火がつけられ、その火を囲んで、畳と鍋蓋を勢いよく石畳に叩きつけます。この時のバタン、バタンという音から“タバンカ”の名が付いたとも言われています。次に、大松明の御神火をいただいた松明を両手に持った白装束の所役が、松明を回しながら境内を駆け回り、それを畳と鍋蓋の所役が、火の粉を浴びながら追いかけられたり、追いかけたりしながら、逃げ回ります。時として、参詣人が追いかけられることもありますが、火の粉を浴びると火の災いを免れると言われている為、火傷をしないよう注意しながら行なっています。夕べは写真愛好家の方も多く、フラッシュがかなりたかれていて、見物者も多かったです。