ふるさとだより

『つっきれ下駄とズック』&『ところてんの歌』

2015/01/07

「平和の鐘一振り運動」でおなじみ、長崎出身でつくば市在住の鶴文乃さんが、お正月の元朝詣りの際に、この童話を持って来て下さったのです。

『つっきれ下駄とズック』は長崎の原爆が元にはなっていますが、ほのぼのとした素敵なお話です。先日、かいつまんでですが、年長児に読んでみたら、興味深く静かに聞いてくれていました。

もう一方の『ところてんの歌』は、「ところてんが食べたい」という病気の母のために、ところてんを探しまわり、やっと買えて帰途についた時、原爆に遭ってしまうのです。身体は焼けただれ、しかし、ところてんの入れてあったボールはしっかり握りしめたまま。あまりの熱さに水を飲もうと井戸に向かい、井戸に落ちて命を落としてしまうという、とても悲しいお話です。この童話は、文は“鶴文乃”さんですが、表紙絵と挿絵は二人の娘さんが、日本語と中国語の両方が書かれていますが、中国語は息子さんが担当されていて、まさに親子の絆の著です。(㈱日本僑報社発行、英語版もあり)戦争を伝える媒体として、備えておきたい一冊です。