ふるさとだより

思いやりの心が人を生かす・・・

2016/02/15

「人間というものは、何か人のために尽くすことによって、大いなる力を得ていくものなのでしょう」
円覚寺館長・横田南嶺さんの言葉です。その館長さんの記事を紹介します。

《とりわけ印象深いのが、盛岡で農業をされているあるご婦人から毎年届く新米です。
ご婦人とは5、6年前、円覚寺の坐禅会に参加してくださったのがご縁でした。
日帰りの会ならともかく、泊まり込みの坐禅会となるとなかなか修行も厳しく、女性の参加は珍しいので
何かご事情でもあるのかと思い、ある時お話をお聞きしたのです。
ご婦人がおっしゃるには、あるスポーツの選手だった息子さんが大きな大会で事故を起こして首の骨を折り、
首から下がほとんど動かない状態になってしまわれた。
絶望した息子さんは、電動車イスで病院の屋上まで上がり、飛び降り自殺を図ろうとしたけれども、
体が思うように動かず思い止まったのだと。
しかし、お話を聞いていて驚きました。
その息子さんはそこから大学に復帰し、さらに一人暮らしを始めたというのです。
ご婦人は「私はあの子が転んでも 絶対に起こしてあげないんです」とおっしゃいました。
体が不自由な子が転べば、すぐにでも手を差し伸べたいのが親というものでしょう。
しかし、ご婦人は自分が先に亡くなった時、息子さんが一人で生きていかなくて
はいけないことを分かっておられたのです。
息子さんにもその思いが伝わったのか、
「自分は母のために生きるんだ。自分が暗くなれば、お母さんがいつまでも 辛い思いをしてしまう。
 だから、頑張って生きるんだ」。そう言っていたそうです。
その言葉のとおり、彼は一所懸命勉強して運転免許を取得し、いま地方公務員として立派に自立しておられます。
ご婦人は私にこう言われました。
「管長さん、私はいろいろ苦しんで悲しんで、泣くだけ泣きました。でも私が子供にできることはたった一つ。
 一日一日を明るく生きること。それだけです。
 もし私が辛い顔をしていたら、息子は母が悲しむのは自分のせいだと自分を責めてしまう。
 だからこれからも明るく生きていくの」
もし、お二人が自分のことばかりを考えていたら心は折れていたかもしれません。
しかし、息子さんは母のために生きよう、ご婦人は息子に辛い思いをさせたくないために明るく生きようと、
それぞれに思いを貫いて生きておられます。
人間というものは、何か人のために尽くすことによって、大いなる力を得ていくものなのでしょう。
私は菩提心の発現ともいえる、この母子の姿からそのことを教わる思いでした。》

表彰式

2016/02/12

s_DSCF6163 毎年、国旗協会主催の“国旗のある自由画コンクール”に応募しています。今日は、努力賞を受賞した年長女児のKちゃんの表彰式をおこないました。おめでとう!

道徳教育

2016/02/10

s_DSC01346 今、文科省は道徳の教科化を進めています。幼稚園から高校まで一貫してです。従来も道徳の授業はあったでしょうが、規律を守ることだとか、いじめはやめて他人に親切にしましょう・・・等ということで子ども達の心は動かせないし、その時間、他の教科授業に充てていたなんてことも無きにしも非ずだったのでは・・と思います。実際、大学生に道徳授業がどうだったかのアンケートを取ったら、6割が白紙で出した・・と言うことでも理解できるように、心に響いていなかったのだろうと思います。

ここ数年私は、午睡がなくなってからの年長児達に、日本ってすごい、日本人ってすごい・・という話を少しずつしています。これは特に関心を持っていることなので、つい先日、公立中学校の服部剛氏という教師が、素晴らしい授業をやっていることを『致知』で知り、氏の著書を読んでいます。まさに感動の授業です。本来の日本人が持っている、崇高な精神や感謝の心、強い意志、恩を忘れない・・・等を伝えていく事が本当の道徳教育なのだろうと思います。ですから、どこの学校でもこのような授業をやって欲しいと願っています。でないと、日本人としての精神は失われてしまわないでしょうか?・・・戦前は「教育勅語」が人間形成の核として深く心に刻まれましたが、戦後はアメリカの政策で、このような柱になるものがなくなってしまっています(私が学んだ大学寮では、毎朝“教育勅語”を唱和していました。)。この著書を一読されて、子ども達に感動を伝えて欲しい・・と思います。

筋肉の低下が老化を加速する

2016/02/09

世界有数の長寿国日本。
しかし、その陰に隠れるように、平均の寝たきりの期間が男性で約8年、女性で約12年という
数字が出ているそうです。なぜこうした現象が日本で起きているのでしょうか。
自分はどうすれば寝たきりにならないで済むのか。「筋肉」と「老化」の密な関係・・・。
久野 譜也(筑波大学大学院教授)氏の記事があったので以下に紹介します。

《皆さんは、「サルコぺニア」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ラテン語の「サルコ=筋肉」と「ぺニア=減少」が組み合わさった言葉で、
筋肉量の減少が過度に進んでしまうことを指します。
サルコぺニアは、高齢者に進みやすい傾向がありますが、40代、50代の働き盛りで“自分はまだまだ若い”と
思っている皆さんも、甘く見てはいけません。
ここでちょっと普段の生活を振り返ってみてください。
ひょっとして一日中パソコンに齧りついているとか、歩くのは通勤の行き帰りくらいで、あとはほとんどデスクに
座りっぱなしで仕事をしているようなことはありませんか?
もしそうだとしたら、たとえ40代、50代でも既に体の中では筋肉量低下が着々と進んでいると考えてよいでしょう。
厳しいことを言うようですが、こうした方々は、
「もう自分は“寝たきり予備軍”の状態になっているんだ」というくらいの自覚を持ってください。
「寝たきりコース」へ進むか、「健康長寿コース」へ進むかは、40代、50代のこの時期に筋肉を使う習慣をしっかりつけて
いるかどうかで決まってくると言っても過言ではありません。
ですから、少しでも思い当たる方は、早くコースを切り替えてください。
とにかくここが運命の分かれ目です。》  ということです。意識していかないと・・・。

小学校探検

2016/02/08

s_DSCF6130s_DSCF6126s_DSCF61164月から新1年生になる年長児達は、本日午後、近くの大宝小学校へ探検に出かけてきました。まず、1年生が一人一人手をつないでくれて、体育館や校舎内を見て回りました。授業中でしたが、上級生の卒園生たちは手を振ってくれる子もいたりして・・・。1年生の教室に入って、実際に椅子に座らせてもらったり、ランドセルを背負わせてもらったり、一緒に絵を描いたり・・・。ランドセルを背負って実際に廊下も歩いてみました。先輩にやさしくしてもらったおかげで、帰園した子ども達は、「あ~楽しかった~!」と学校に対する不安よりも、期待感の方が勝ったようでした。大宝小学校の先生方はじめ生徒の皆さん、特に1年生のお兄さんお姉さん、ありがとうございました!