もともとはギリシャ神話のピグマリオン王の話に由来しています。1960年ハーバード大学の心理学者ロバートローゼンタールは、サンフランシスコの小学校で、教師の期待が生徒の成績にどのような結果をもたらすか、という実験を行ないました。
その実験の内容は次のようなものです。
まず子ども達にテストを実施します。担任教師には、今後数ヶ月の間に成績が伸びる生徒を割り出すための、特別な知能検査であると説明します。テストの結果を踏まえて、選ばれた子どもの名簿を学級担任に見せます。そして「この名簿に記載されている子どもが、今後数ヶ月の間に成績が伸びる子ども達だ」と伝えます。実際は、テストには何の意味もなく、無作為に選ばれた生徒の名を挙げただけでした。
ところが数ヵ月後、教師が伸びると信じ(込まされ)ていた生徒の成績が、そうでないこの成績に比べて飛躍的に伸びたのです。
この実験結果は、教師が生徒に対して信じていることが現実になる、又は、生徒は先生に期待された通りの結果をもたらす傾向がある、ということを意味しています。
つまり教師でも親でも「この子は伸びる」と思って接すれば、そうでない子どもに比べて大きく伸びると言うことです。・・・ただし、期待は子どもの負担にならないよう、ほどほどに・・・です。
さらにこのピグマリオン効果は、大人と大人の関係にも応用できます。
「あの人は親切な人だ」「この人は誠実な人だ」と言う気持ちで人と接していれば、たとえ本当は極悪の人でもそう信じて接してくれる人には、その期待に答えようとするものです。
だから周りの人がみんな善人だと思って暮らしている人は、親切で思いやりのある人に囲まれています。
何を言っているんだ、自分の周りには信用できない人や維持が悪い人ばかりが集まっているぞ、世の中信用できないやつらばかりだ、と思っている人は、「こいつは信用ならん」「こいつは意地の悪いやつだ」と思って接しているからそうなるのかもしれません。 思いは大事ですね。
」