今から10年以上前、三沢直子先生のS-HTP法(子どもの絵を通して心の状態を診る)の講演を拝聴したことがありました。その際、青少年の心の荒れなどが、幼少期にその芽が分かることができたとしたら、少しでも防ぐことができないだろうか・・・と考えて、是非、この描画テストを試みてみたいと申し入れしたのです。一度は断られたのですが、種々の条件付きで引き受けて下さいました。3ヵ月に1度、年長児に絵を描いてもらい、それを三沢先生のところに持っていき、診断していただき、その都度親にフィードバックする・・・ということを、1年間実施して、予想以上に成果を上げることができたのでは・・・と思っています。
・・・先日、三沢先生からのお電話がありました。今度新たに出版する本に、大宝の子ども達のことを載せていいかとの確認でした。お役にたつなら・・・とお返事したところ、一昨日この本が贈られてきたのです。
10年以上前に卒園したお子さんの絵ですが、親のちょっとした対応の変化で、子どもの絵は変わるものだと、よくわかる興味深い内容にまとめられています。ところが、2年目には私がなかなか時間が取れなくなってしまったこともあって、真剣さに欠けたことで、うまく診断できなくなったという後日談も正直に書かれてあり、恥ずかしいです・・・。 現在はこのS-HTP法は実施しいませんが、こういうこともあったんだと、とても懐かしく一気に読んでしまいました。三沢先生、ありがとうございました。