ふるさとだより

大祓い

2011/06/29

保育園隣の八幡宮拝殿前には、このような「茅の輪」が一昨日前から立てられています。これは30日に行われる“大祓い”という神事のためのものです。昔から、6月と12月末日の年2回、この神事を行っています。人形(ひとがた)に息を吹きかけ、自分の災厄を人形に移して川に流したり、茅の輪をくぐったりして、病気にならないようと願ってきました。病気にならなくても、罪穢れ(つみけがれ)を、半年ごとにまとめてお祓いをしていただくものです。

送迎の際には、是非茅の輪をくぐって、お祓いされるといいでしょう。

罪穢れの「罪」とは・・・・・犯罪をいうのではなく、慎み(つつしみ)が短くなったものだと言われています。私たちは生きるためには多くの命をいただいています。ですから常に慎みと感謝の念を持つべきでしょう。でも、感情のままに腹を立てる時もありますね。この時点で「慎み」を欠いた「罪」と言えるのです。祖先や自然の恩恵に感謝しつつ、謙虚な気持ちを持って生きて行こうという先人からのメッセージなのです。

罪穢れの「穢れ」とは・・・・・「汚れ」ではなく、「気枯れ」が変化したものと言われています。「気」は精気・元気・やる気等の気力全般をさしますが、最大の気枯れの状態が「死」だというのは分かりやすいと思います。

神道では、罪穢れは、私たちの生活と切り離せない身近なものです。罪穢れがまったく無い人は存在しません。一切ない!と言ってしまう傲慢な考えそのものが慎みを欠いた罪といえるでしょう。神社仏閣にお参りする前には手水屋で手と口を漱いで清めます。このお祓いは、日常の罪穢れを祓い清め、身も心も清浄な状態になってから御神前に出ようという大事な準備なのです。